四十肩・五十肩(肩関節周囲炎)について

四十肩・五十肩(肩関節周囲炎)は、患者さんにとっても「いつ治るのかわからない」という不安が強い症状です。
実は、医学的にも完全に解明されているわけではありませんが、主な要因は「加齢による炎症と癒着(ゆちゃく)」と言われています。

四十肩・五十肩の原因

  • 老化現象
    肩関節を構成する骨、軟骨、靭帯、腱などが老化し、硬くなったりもろくなったりします。
  • 炎症の発生
    些細な動作などがきっかけで、肩関節を包んでいる「関節包(かんせつほう)」という袋に炎症が起きます。
  • 癒着
    炎症が続くと、関節包が縮んで硬くなり、骨とくっついてしまいます(癒着)。これにより、肩が凍りついたように動かなくなります。
  • ただの五十肩だと思って放置していたら、実は腱板断裂(けんばんだんれつ)だった」というケースが多々あります。腱板断裂は自然治癒しないため、自己判断せず専門家の診断を受けることをお薦めします。

    四十肩・五十肩の主な治療の流れ

    急性期(炎症期):発症〜数週間

    最も痛みが強い時期です。
  • 主な症状
    じっとしていても痛い(安静時痛)、夜寝ていても痛くて目が覚める(夜間痛)、熱感がある。
  • 主な治療・対策
    「安静」が絶対です。無理に動かすと炎症が悪化し、長引きます。
  • 慢性期(拘縮期):数ヶ月〜半年

    強い痛みは引きますが、肩が固まって動かなくなる時期です。
  • 症状
    鋭い痛みは減りますが、腕が上がらない、後ろに回らない(結髪・結帯動作ができない)。
  • 治療・対策
    「リハビリ」を開始します。 温めながら血流を良くし、少しずつ関節の可動域を広げるストレッチなどを行います。
  • 回復期:半年〜1年以上

    徐々に動きが良くなってくる時期です。
  • 症状
    痛みも可動域制限も改善してくる。
  • 治療・対策
    普段から「積極的な運動」を行ってください。
    再発防止のため、肩甲骨周りや全身の姿勢改善を行います。
  • 当院では患者様の状態に合わせて個々の治療方法を進めております。

    四十肩・五十肩の日常ケア(患者さんが自宅でできること)

    寝る時の工夫(夜間痛対策)

    「痛い方の肩」が重力で引っ張られると痛みます。
  • 仰向けの場合
    痛い方の肩から肘の下にタオルやクッションを入れ、肩の位置を少し高くして支えます。
  • 横向きの場合
    痛い方を上にして、抱き枕を抱えるようにすると安定します。
  • アイシングと保温の使い分け

  • ズキズキ痛む急性期
    熱を持っている場合は軽く冷やします(冷やしすぎに注意してください)。
  • 固まっている慢性期
    基本は「温める」です。入浴でしっかり温めたり、蒸しタオルやカイロを使って血流を良くしてからストレッチを行います。
  • 四十肩・五十肩は患者様ひとりひとりによって症状や状態が異なります。自己判断をせず、専門家による正しい診断を受けてください。
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